南無

鉄の塊が青い空を飛んだ。向かい合った人間の眼に映る自分は、ただの棒切れになる。いよいよ死ぬか。痛いのは嫌だな。あの人とは朝挨拶したきりだもう一度触りたい。二三度瞬きする間にそんなことを考えて、こんな未練残して終わったら俺は化けてでるかなと口が笑う。生きることは辛い。しかし、もう一度、と思ってしまっては死ぬことも出来ない。腰にぶら下がった鞘を抜いた。



おきたそーじがすきだ。